Jリーグにおいて日本人監督が育たない理由
2018年のロシアワールドカップで日本代表を率いたのが西野朗氏で、その後を引き継いだのは森保一氏です。
どちらもJリーグの監督として優勝経験のある日本人屈指の監督とも言えますが、それぞれJリーグのクラブチームでは成績不振を理由にチームを離れています。
このようにJリーグでは日本人監督がいとも簡単に解任され、なかなか長期的な視野でチームを育成できないことも少なくありません。
その理由のひとつにクラブチームを運営する親会社の存在があります。
Jリーグのクラブチームの中には明確なビジョンを持っていないと思われる親会社も少なくありません。このようなクラブにありがちなのが、海外の監督を高額年俸で雇い、結果がでなければシーズン途中で空いている日本人指導者に交代させるということです。もちろんシーズン途中からガタガタのチームを立て直すのは簡単なことではなく、そのまま成績は下降線を辿り、シーズンオフには解任されるというパターンも珍しくありません。
そして、こうした日本人監督は指導者としてキャリアアップできず、強豪チームから下位チーム、もしくは下のカテゴリへと格下げされてしまいます。
また、資金がそれほど潤沢でないチームほど年俸の安い日本人監督を招聘するケースが目立つため、どうしても日本人監督は就任先のチームで積極的な補強ができず、限られた戦力で戦わなければならないと言えます。
もちろん結果が求められるプロの世界なので、結果が出なければステップアップは望めませんが、こうした親会社の存在が日本人監督の育成を妨げているひとつの要因であることは、間違いないと言えるでしょう!